架設
わなの架設講習ではうまく写真が撮れなかったので、家の中で手順を振り返りながら説明します。
まず、この毛布を設置場所に見たてます、斜面の山側は写真左、黄色い線が獣道だと思い込んでください。
地形に合わせてプレートを固定
地形に合わせてプレートとねじりバネの角度を決め、ラジオペンチで本締め。
今回はねじりバネはプレートに対して垂直で固定。
踏み板にスネア部分をはめる
踏み板に開いている穴とは反対側の中央付近に、スネアの結び目がくるようにはめていく。(この状態はまだスネアの輪が固定されていないので、指を離すと踏み板が落ちてしまいます)
①ねじりバネの上の穴にもワイヤーを通し、②ワイヤーを引いて輪を締めて、③ワイヤー止めのネジを締める。
この状態になると、指を離しても踏み板はある程度固定されており、落ちません。
本体を埋める
地面を3cmほど掘り、穴を谷側に向けて本体を置く。
本体に踏み板をのせる
本体に踏み板をのせる、斜面の山側にねじりバネの回転軸を向けた形になる。
回転軸を山側に向けることで、作動したバネが上方に動き、獣の足の根元をくくろうとする。
下の画像に描いた赤い線のように回転軸が本体より下にあると、わながあまり上まで跳ね上がらず、獣の足をはじいてしまう。
捕獲しにくくなるのダメ
プレートの固定
①ペグを打ち込んで、プレートを地面に固定、②ピアノ線を差し込む
このピアノ線はわなが作動したときに、ワイヤーの輪の部分が上方に行きやすくするためのガイドの役目です。
ピアノ線の飛び出す長さは10~15cmになるように、余分な部分は切断する。
リード部を木にくくる
リード部を木に巻いて、シャックルで固定。(家に転がってた青いストレッチポールを木に見たててます)
わなを隠す
下の写真は架設講習時のもので中途半端な状態ですが、踏み板に土や草を入れて、ピアノ線に落ち葉をさしてカモフラージュしてます。
ねじりバネの上の部分にはシュロ皮をあらかじめ巻いておくらしい。
ノウハウや注意点
解体時に聞いたノウハウや、日本一安い罠の店の社長から聞けたノウハウがいっぱいあったので、まとめます。
わな作成時
- ねじりバネの部分はシュロ皮で巻いてカモフラージュ
- ねじりバネを圧縮する時は、顔に当たらないような向きで行う
- 今回使用したわなの、スネア部分に使っているワイヤーの芯には麻を使っているため、しなやかになっている
設置時
- 斜面に設置する時は、ねじりバネの回転軸を斜面の高い方に置く
(作動した時にワイヤーが上方に行くようにするため) - ワイヤーのガイドとなるピアノ線は10~10cmくらい出す
イノシシの習性
- エサ場に設置したわなはかかりにくい
(エサ場でのイノシシは、鼻で地面を掘りながら歩くため) - 分かりにくい獣道の方が大きなイノシシがかかりやすい
(よく使われている獣道は小さなイノシシも使うが、分かりにくい獣道はおとなになった慎重なイノシシが使う傾向がある) - わなの直前直後に木の枝や石を置いておく、さらに少し遠いところにも置いておく
(固い物があるとそこはまたぐ習性がある、複数個あることで警戒心がやわらぐ?) - 置く木の枝や石は現場にあるものを使う、できれば元々ある枝などののすぐ横に設置するのがよい
(イノシシは獣道の詳細まで覚えているので、違和感を極力与えないようにするため) - 近辺に獣道がたくさんあるからといって、全てにわなを仕掛けるとイノシシが警戒して逆効果になる。
獣道が5個あったとしても一個まで。
獣除けとしてわなを仕掛けようと考えている(獣を獲るつもりがない)農家は一杯掛けよう。
解体
- 皮をはぐ時に、皮を持つ手がすべる場合は、皮に穴を開けて指を入れると滑らない
日本一安い罠の店の来年の商品
- 電子式のくくりわなを商品化するらしく、わなをの厚み4mm程度になるので、地面に埋める必要がない
- 肉のスライサー+ミンサー(ミンチにする機械)+スパイス?+レシピ?+などなどをセットにして販売
みんながジビエ肉をよりおいしく料理できるようにしたいということだそうです
初めてわなフェスティバルに参加しましたが、このブログを通じて知り合いになった方ともお会いできて楽しかったし、色々収穫がありました。
っと言いたいところですが、来年もまた行きたいので、みなさん行かないでください(笑)
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こちらの店で10月に罠を注文、11月始めに発送とのこと
11月中旬になっても発送連絡無し、なのでこちらから連絡。
1,2週間で発送しますとのこと、2週間経っても連絡が無いのでこちらから連絡。
12月始めに発送とのこと、12月10日になり、やはり連絡が無いのでこちらから連絡。
来週発送しますとのこと、さすがに信用できないので、社長もしくは責任者と話がしたいと伝えると、折り返し連絡しますとのこと、
しかし、連絡は来ない→今ここ。
日本一安い罠の店ではなく、日本一遅い罠の店に改名したほうがよいのでは。
Gさん
猟期中でもまだ届いてないとは、お気の毒です。
猟期直前・猟期中で多忙になってしまったのかもしれませんが、
にしても対応が悪いですね。